普段使用しているパソコン、あるいはスマートフォンの動作で「重くなった」「起動に時間がかかる」「原因不明のエラーが表示される」などの症状があらわれた場合、コンピュータウイルスに感染している可能性が考えられます。
コンピュータウイルスに関するニュースでは、感染によって「遠隔操作される」「ショッピングに使用したクレジットカードの情報が盗まれる」など、感染に対するリスクが非常に大きくなっています。
これはインターネットに接続するデバイスが増加したことや、サイバー攻撃の手法が多様化していることが原因です。
この記事では、コンピュータウイルスに感染することによる影響と、感染予防・ウイルス駆除が可能なセキュリティ対策ソフトについて紹介していきます。
ウイルス感染のリスクや、セキュリティ対策ソフトの選び方について、参考にしてみてください。
この記事でわかること
- そもそもセキュリティソフトは不要なのか?
- コンピュータウイルスの危険性
- コンピュータウイルスへの感染を防ぐ方法
- おすすめのセキュリティソフト5選
セキュリティ対策ソフトは不要なのか?
Windows 10を利用する場合、標準で搭載されているWindows Defenderで守られているから大丈夫!という方もいますが、それは間違いではないです。
正解とも言えない理由としては、「パソコンを利用する全員には当てはまらない」ということです。
たとえば、「データ」を「車」に置き換えるとどうでしょうか。車のカギはかけている前提として、
- 自宅に道路と面している駐車場に保管する
- 自宅から離れた有料駐車場へ保管する
- 自宅にガレージをつくって保管する
- 物理的にプラスでロックする(ハンドル・タイヤ)
- 車両追跡サービスを使う
など、さまざまです。
パソコンをインターネット閲覧くらいしか使用しないのであればWindows Defenderで十分だとは思います。
反対にネットショッピングやネットバンキング、企業のデータを扱うような場合には、ワンランク上のセキュリティが求められます。
有料のセキュリティソフトは高いマルウェア対策に加えて、スパムメール検知、未知のマルウェアを防ぐ機能があるため、仕事で利用するパソコンには市販のセキュリティソフトを導入しましょう。
MAC OSについても同様な理由で、仕事での用途であれば導入することをおすすめします。MACを狙うウィルスは無いから大丈夫、と言われていたのは昔の話です。
企業でもセキュリティ対策として使用されるパソコンには必ずインストースされています。(境界防御・ゼロトラストネットワーク問わず)
コンピュータウイルスに感染した時に起こること
コンピュータウイルスに感染すると、パソコンの動作が重くなるといった軽度のものから、パソコンが起動しなくなる、個人情報が盗まれる、パソコンが遠隔操作されるといった重度のものまでさまざまです。
これはウィルスの種類によって変化し、日々新しいコンピュータウィルスが作成されています。
実際に、ニュースでも企業が攻撃され顧客情報が盗まれることや、えん罪で逮捕されることも起こっています。
コンピュータウィルスによって起こる事例の一部を紹介します。
パソコンが起動しなくなる
起動しなくなるというのは、パソコンの電源は入っているが画面に映像が表示されていない状態です。
パソコンの電源が入らない場合はそもそも本体が故障している可能性があります。
パソコンが起動しない場合は、セーフモードで起動する、レジストリの設定を変更する、システムの復元(Windowsの場合)など対処方法がありますが、いずれもパソコン初心者では解決が難しい場合が多く、操作を間違えればパソコンそのものが起動しない状況になります。
起動しなくなった時の対処法についてはこの記事では割愛しますが、コンピュータウイルスによってパソコンが使えなくなるという事象は知っておくべきです。
ランサムウェアに感染する
ランサムウェアに感染すると、パソコンがロックされる、ファイルが暗号化されるなど、パソコンが使用不能になります。
状態を戻すためには身代金を払う必要があり、払った場合でもデータが戻る保証はありません。また、感染後にウイルスを無効化してもデータは暗号化されたまま残るため、未然に防ぐことが重要です。
参考
ランサムウェア(Ransomware)とは、「Ransom(身代金)」と「Software(ソフトウェア)」を組み合わせて作られた名称であり、コンピュータウイルスの一種です。
このウイルスに感染するとパソコン内に保存しているデータを勝手に暗号化されて使えない状態になったり、スマートフォンが操作不能になったりしてしまいます。
また、感染した端末の中のファイルが暗号化されるのみではなく、その端末と接続された別のストレージも暗号化される場合もあります。そして、その制限を解除するための身代金を要求する画面を表示させるというウイルスです。
出典:警視庁サイバー犯罪対策プロジェクト
日本では2014年から発見されています。
遠隔操作される
ウイルスが仕組まれたメールの添付ファイルを開封することや不正URLにアクセスした対象端末にバックドア(裏口)を開くことで、そこから所有者に気づかれないよう情報を盗んだり端末を操作することが可能になります。
遠隔操作されたパソコンは乗っ取られている状態になるため、所有者が知らないところで掲示板に犯罪予告が書き込まれる事件も発生しています。
ウイルス被害が周囲に拡散する
ウイルスにプログラムされた処理により、感染した所有者の端末からメールを操作、アドレス帳一覧にウイルス付きメールを拡散されます。
昔からよくある手法ですが、今後も攻撃メールが出回る可能性があると注意喚起がでています。
「Emotet」と呼ばれるウイルスへの感染を狙うメールについて(外部サイト)
参考
「Emotet」(エモテット)と呼ばれるウイルスへの感染を狙う攻撃メールが、国内の組織へ広く着信しています。特に、攻撃メールの受信者が過去にメールのやり取りをしたことのある、実在の相手の氏名、メールアドレス、メールの内容等の一部が、攻撃メールに流用され、「正規のメールへの返信を装う」内容となっている場合や、業務上開封してしまいそうな巧妙な文面となっている場合があり、注意が必要です。
出典:情報処理推進機構
コンピュータウイルスに感染すると、自分のパソコンだけでなく、他のパソコンにも感染させてしまう危険性があります。
個人情報やパスワードが奪われる
キーロガー(マルウェア)に感染していると、端末でオンラインショッピングなどを利用する時のログイン情報が盗まれ、第三者へ不正に送信されてしまいます。
キーロガーは本来、システムエンジニアの作業履歴を記録するソフトウェアであり、USB型のキーロガーはAmzonでも販売されているため誰でも使用することができてしまいます。
コンピュータウイルスに感染した場合の対策
セキュリティ対策ソフトで感染させない、感染してもすぐ駆除することが大切ですが、もし感染してしまった場合にはインターネットの接続を切るようにしましょう。
この記事で紹介しているとおり、コンピュータウイルスを他に広げないこと・遠隔で操作されないようにするには最も有効です。
インターネットの接続を切る
有線のLANケーブルを取り外すか、無線に接続しているルータの電源を落とす、またはパソコンのワイヤレスを無効にすることでインターネット接続を切断します。
インターネット経由で感染を広めることを防ぐことが目的ですが、なるべくパソコンの電源は落とさないようにしましょう。
コンピュータウイルスには、パソコンの起動をトリガーとして動作する種類もあるためです。
ウイルス対策ソフトで駆除する
ウイルス対策ソフトがインストールされていれば、ウイルスの感染に気付くだけでなく、自動で駆除を行ってくれます。
ウイルスは日々新しい攻撃手法が開発されて世に出回っていますが、それらにいち早く対応するために無償版ではなく有償版を利用するようにしましょう。
感染後にインターネット接続を切断した後でも、ウイルス対策ソフトは使用することができます。
コンピュータウイルス対策おすすめソフト一覧
ウイルス対策ソフトは他にも多く存在しますが、ここでは信頼性の高い製品にピックアップして紹介していきます。
管理人が使用しているのはマカフィーです。台数無制限で複数の端末にインストールできることが特徴であり、金額・性能・サポートも充実しています。
セキュリティ対策製品おすすめ一覧 | ||||||
ソフト名 | 製品 | 性能 | 動作 | 価格 | 対応OS | 備考 |
マカフィー インターネットセキュリティ | 高性能 | 軽快 | 8,980 3年 | Windows ,MacOS ,Android ,iOS | ・世界中で4億5千万のユーザー ・年中無休のサポート | |
ウイルスバスター製品ラインナップ | 高性能 | 軽快 | 13,580 3年 | Windows ,MacOS ,Android ,iOS | ・第三者機関による高評価多数 | |
ノートン 360、PCもMacもスマホもこれ一本! | 高性能 | 軽快 | 14,280 3年 | Windows ,MacOS ,Android ,iOS | ・第三者機関によるテストで13年連続軽さNo1を受賞 | |
カスペルスキー セキュリティ | 高性能 | 軽快 | 9,280 3年 | Windows ,MacOS ,Android ,iOS | ・ユーザー満足度95.8% | |
ESETセキュリティソフト | 高性能 | 超軽快 | 7,380 3年 | Windows ,MacOS ,Android | ・誤検知率が低い ・全世界1億1千万人のユーザー |
この記事のまとめ
パ
ソコンにセキュリティ対策ソフトが必要な理由について、感染した時の事例とおすすめのセキュリティソフトについて紹介しました。
セキュリティ対策ソフトが必要な理由はウイルス感染予防になりますが、その種類はさまざまです。特にウイルスに感染してからでは手遅れになる場合もあるため、事前にパソコンへ導入しておくことは必須と考えて問題ありません。
これからセキュリティ対策ソフトを導入する場合やパソコンを買い替える場合は、信頼と実績のあるセキュリティソフトを選ぶようにしましょう。
コンピュータウイルスの危険性
- パソコンが起動しなくなる
- ランサムウェアに感染する
- 気づかないところで遠隔操作される
- ウイルス被害が周囲に拡散される
- 個人情報やパスワードが奪われる
感染した場合の対策
- インターネットの接続を切る
- ウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)で駆除する